「部活動での人間関係と学業のプレッシャー」

jenny様(親御様)
不登校の期間:中1の10月〜中学卒業まで
不登校の理由:部活動での人間関係と学業のプレッシャー

子の笑顔を取り戻せた場所での救いと、民間フリースクールが抱える現実的な課題・費用感

■ 不登校の経緯と居場所を探すまで
我が家の息子が不登校になったのは、中学1年生の10月頃でした。
部活動での人間関係と学業のプレッシャーが重なり、朝起き上がれなくなりました。
最初の1〜2ヶ月は保健室登校を試みましたが、学校に近づくこと自体が過呼吸を引き起こすようになり、完全に自宅での引きこもり生活となりました。
不登校になってから約半年間は、とにかくエネルギーを溜めるための「完全休養期間」と割り切り、無理な復帰は促しませんでした。
しかし、中2の春を迎える頃、息子から「家以外のどこかに行きたいけれど、学校の教室には戻りたくない」という言葉が出ました。
それをきっかけに居場所探しを始めました。
探した方法は、自治体の発達支援窓口での相談、インターネット検索、そして不登校の親の会での口コミです。
最初に公的な教育支援センター(適応指導教室)を見学・体験しましたが、そこは「学校復帰」を前提とした自習中心の静かな空間で、当時の息子にはハードルが高く、圧迫感を感じて長続きしませんでした。
そこで次に探したのが「民間のフリースクール」でした。見学した中で最も雰囲気が明るく、息子の好きなゲームやパソコン作業に理解のあった場所に決め、中学2年の5月から卒業までの約1年10ヶ月間在籍することになりました。

■ フリースクールに通って良かった点
一番良かったのは、「否定されない安心できる居場所」ができたことで、息子の笑顔と自己肯定感が著しく回復したことです。
そのフリースクールでは、時間の過ごし方が完全に自由でした。
午前中は自分のペースで読書やゲーム、午後からは異学年の子どもたちとカードゲームやボードゲームを楽しんだり、スタッフと一緒に調理実習を行ったりしていました。
学校のようにルールや時間割で縛られないため、息子の表情は日ごとに柔らかくなり、「自分はここにいていいんだ」という安心感を得ることができたようです。
中学3年の後半には、自分でプログラミングの勉強を始めるまでに意欲が回復しました。

■ 通わせて分かった不安な点・問題点・注意点
一方で、実際に民間のフリースクールに長期間通わせる中で、いくつかの強い不安や問題点、高額な負担に直面しました。
今後利用を検討されている保護者の方に向けて、注意すべき点をお伝えしたいと思います。
① 高額な費用負担
民間のフリースクールは公的助成がほとんど出ないため、費用負担が非常に重いです。
我が家が通ったスクールは、月額利用料が約4万5,000円、その他に入会金(約3万円)、教材費やイベント代(調理実習や遠足など)、さらに交通費を含めると毎月6万円近くがかかりました。
年間で約70万円以上の出費となり、家計への圧迫はかなりのものでした。「学校なら義務教育で無料なのに」という理不尽さを感じざるを得ませんでした。
② スタッフの質と学習指導の不安
スタッフの方々はみな優しく、子どもとフレンドリーに接してくれましたが、教員免許やカウンセラー資格を持たない若いボランティアやアルバイトが中心でした。
子どもの「見守り役」としては非常に優れていましたが、メンタルケアの専門知識や、進路を見据えた学習指導能力には乏しいと感じました。
学習面は完全に子ども任せだったため、中学卒業後の進路(高校受験)を考える段階で勉強の遅れが深刻な問題となり、最終的にはフリースクールとは別に家庭教師を頼むことになり、さらなる費用がかかりました。
③ 宗教・スピリチュアル的アプローチへの懸念(選定時の注意点)
フリースクールを探す段階でいくつか見学をした際、非常に不安を覚えた施設がありました。
ある民間施設では、代表者が「不登校は親の波動の乱れが原因」「食事とデトックスで不登校は治る」といったスピリチュアル的な独自理論を展開しており、高額なセミナーやサプリメントの購入を勧められそうになり、強い危機感を抱いて辞退しました。
民間のフリースクールは運営基準が曖昧なため、中には極端な思想やスピリチュアル事業と結びついている場所が存在するのも事実です。
見学時には、代表者の理念や運営母体が信頼できるものかを慎重に見極める必要があります。
■ まとめ・今後利用される方へ
我が家にとって、民間のフリースクールは息子の心を救ってくれた「命の命綱」のような場所でした。
そこでの時間があったからこそ、息子は通信制高校へと進学し、現在は元気に通学できています。
しかし、民間の居場所を選択するには、「毎月の経済的負担」「学習面のフォロー体制」「運営方針やスタッフの質の見極め」という現実的な課題が必ずついてまわります。
甘い言葉や理念だけに惑わされず、必ず見学や体験を重ね、お子さんとご家庭に合った健全な環境を選んでいただきたいと思います。


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この記事をまとめた人

このサイトの管理人です。
2021年より我が子の不登校に対応している母(教員歴あり)Web会社経営者です。
不登校の中で出会ったたくさんの親子さんたちの困りごとを解決できるサイトを作りたいと思い、はじめました。
「正解を見つけるサイト」ではなく、「自分と同じように困ってる人いるんだな」くらいのN1の経験談として、気楽にご覧いただけたら幸いです。

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